田舎と都会、どちらが団塊に似合う?
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1年と数ヶ月前に大阪から移住してきました。こちらは、九州S県のAという田舎町です。
おふくろを独り暮らしさせていました。そのおふくろも93歳、独り暮らしは何かと難しい状況になり、気ままな独身オヤジであるわたくし団塊が、母との共同生活を引き受けることにしました。
このS県A町は、全国的に陶磁器の名産地として有名な地域です。わたくし団塊は、しかしながら、この町では4歳ころまでしか暮らしていなかったので、面識ある人もなく、懐かしい場所というものも取り立ててありません。母にとってのここは、生まれ故郷ですが、わたくし、ここではエトランゼ(異邦人)であります。
大阪には16年、その前に東京では20年暮らしていました。もっぱらサラリーマン生活が長かったので、今、この地のゆったりとしたいなか暮らしは、ちょっとしたカルチャーショックでもあります。
静かです。
春には、蝶が蜜を求めて花から花へ渡ります。雨季には、蛍が水のきれいに澄んだ川の上を舞います。夏には、蝉の声が岩に染み入ります。秋にはトンボがあかね空を横切ります。
そして、人がいません。端から端まで一里見当、そぞろ歩きしたら、狸と出会うことはあっても、人と出くわすことは滅多にありません。人がいないかわりに、車はせわしく走っています。通行量調査をしたら、車の方が人の1000倍ほど多いことでしょう。
田舎暮らしでは、どこに行くにも車は欠かせません。大阪、東京では自家用車は持たずとも、公共交通機関が、のべつどこにでも運んでくれますので、移動に何の不自由もありませんでした。ここいなかでは、そういうわけには行きません。
田舎では、民家が点在し、繁華街は中心地にちょびっと集中化している状態です。だからまず、日常のお買い物をするにも、一家に一台、車は必需品となっているのです。
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